貨幣はあるが銀行のない世界では、貨幣の供給量は世間にある現金の総合計に等しい。ここでは話を簡単にするため、その総合計を1000ドルであると仮定する。 そこで銀行というモノができる。 銀行は人々から現金を預かって貸し出すわけであるが、預かった金額から貸し出した金額を引いた部分を「リザーブ(準備)」と呼ぶ。 通常の銀行はこのリザーブ分の現金を中央銀行に預ける。たとえば日本の銀行は日本銀行に余分な現金...
貨幣供給・貨幣需要記事一覧
さてここで貨幣供給をMとし、人々の保有している現金通貨C、人々が銀行に預けている預金をDとする。 たぶんMがマネー、Cがカレンシー、Dがデポジットの略かと思うが、そういうわけで貨幣供給量Mは 貨幣供給量:M=C+Dとなる。 次に貨幣供給量Mの三つの外生変数を以下のように定義する。1)マネタリー・ベース:B=C+R (Rは銀行のリザーブ) →政府や中央銀行によってコントロールできる部分の...
IS-LMモデルを構築した時点で、貨幣需要は所得Yと名目利子率に依存すると考えた。 つまり M/P=L(i,Y) である。 しかし「資産」は何も貨幣だけではない。土地や建物、株式や債権、そのほかの財産など、様々である。 人々が諸資産(ポートフォリオ)のうちどれだけを貨幣で所有するかは、諸資産それぞれを保有する場合の収益率や危険率などによって決定される、、、という考えがある。 これを「資産選択動機...
というわけで、2000年2月に始めたこのメルマガも、今回でとりあえず終了です。 ポール・ミルグロム&ジョン・ロバーツの「組織の経済学」を読破するのに13ヶ月。マンキューの「マクロ経済学」を読破するのに(就職して仕事が忙しくなったいうこともありましたが)一年と10ヶ月。 ごく一部分だけは大学の経済原論の授業で学びましたが、しかしこうして経済学書の初めから終わりまで読み通すというのは、農学部の経済学...