GDPデフレーター(deflator)
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GDPデフレーターとは、名目GDPを実質GDPで除したもの
(割ったもの)である。
つまり
{名目GDP}/{実質GDP}={デフレーター}
である。これはGDPのimplicit price deflatorとも呼ばれる。
deflatorとは「収縮させるモノ」、イムプリシットとは「暗黙の、
言外の」という意味であるが、具体的に1990年基準で2000年のGD
Pデフレーターを考えると、
{2000年GDPデフレーター}
=Σ{2000年の財iの値段×2000年に取引された財iの個数}
/Σ{1990年の財iの値段×2000年に取引された財iの個数}
となり、デフレーターは「2000年にその国の住人が買った全ての財
を1990年に買った場合と比べたモノ」と言うことで、つまり価格に
関する一つの指標である。
デフレーターの定義式を変形すると
{名目GDP}={実質GDP}×{GDPデフレーター}
となるが、これは名目GDPを物量比(実質GDP)と価格比(デ
フレーター)に「分割」したものだということである。
※もちろん基準年に対する比較です。
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国民所得勘定
国民所得勘定では、GDPを四つの項目の支出として分類する。
その四つとは、すなわち「消費C」「投資I」「政府購入G」
「純輸出NX」である。
GDPをY(イールド:産出)で表すと、
Y=C + I + G + NX
となり、GDPに算入される支出はこの四項目のどれかに当てはめ
られるのである。
これらの項目はさらにもう少し細かく分けられる。
■消費C(コンサムプション):
一般の家庭が購入した財やサービスでさらに三つに分けられる。
1)非耐久消費財:食品や衣類など短期間しか持たない財の購入
2)耐久消費財:自動車や洗濯機のような長期間利用できる財購入
3)サービス :理髪や医療など個人的なサービスの購入
■投資I(インヴェストメント):
将来の用途のために購入された財。これも三つに分けられる
1)企業固定投資
2)住宅固定投資
3)企業在庫投資(在庫の変化分。削減の場合はマイナスになる)
■政府購入(ガヴァメント パーチャス):
中央政府や地方政府・自治体などによる財やサービスの購入。
軍事支出・道路建設・公務員サービスなど。
ただし社会保障や福祉関連支出は含まれない。
■純輸出(ネット エクスポーツ):
{輸出 - 輸入}