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顧客満足が及第点でも「しぶしぶ」。
個客満足度に対する一つの定義は、「顧客が商品やサービスに期待したモノと、実際に手にしたモノのとの差」である。
式で表すと、
{顧客満足度}={購入することによって得られると期待した便益}−{購入したことによって実際に得たと考える便益}
ということになる。
だがしかしこれは購入できる商品やサービスが、目の前に存在していた場合にのみ計れることであり、顧客が本当に欲しいモノやサービスを手にしているかどうかは分からない。
たとえばある人がパソコンを買おうと思っているとする。
その人は写真の趣味があり、自分の撮った写真をホームページに載せて、多くの人々に見てもらいたいと思っている。
そうしてパソコンショップへ行きパソコンを買おうとしたら、Officeソフトをはじめとするビジネスソフトやゲームなどのソフトが山ほど入ったパソコンを奨められた。
おまけにDVD-Rドライブとプリンタと高音質のスピーカーがついている。
このセットを買ってあとイメージ・スキャナとホームページ作成ソフトを買えば、確かに今まで撮った写真をスキャンして取り込み、自分のホームページで公開することができるから、さっきの顧客満足度の定義で考えれば及第点かも知れない。
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がしかしこの人は「欲しくもないモノを買うことになる」。
この人はビジネスソフトなんか使わない。
DVDに画像を書き込むこともしない。
高音質のスピーカも要らない。
それを店員に訴えると「でもこれが今一番標準的で一番お得なセットなんですよ、一番売れてます」と言う返答。
だからこの人は「しぶしぶ」そのパソコン・セットを購入した。
個客満足度という指標では及第点だが実際は「しぶしぶ」。
この「しぶしぶ」の度合いがつまり「顧客ガマン度」である。
顧客ガマン度は、顧客が心ならずも受け入れたモノと、本当に求めるものとのギャップである。
式で表すと下のようになる。
{顧客ガマン度}={顧客が本当に求めていたこと(モノ)}−{顧客がしぶしぶながらも受け入れたこと(モノ)}